2011年6月13日月曜日

西瓜が届きました。





ぐずついた天気が続いたここ最近でしたが、ひさしぶりに今日は気持ちよく晴れました。
梅雨、ではなく、夏、を感じた今日、立派な西瓜が2玉届きました。
さらに夏気分満喫。
初物、おいしくいただきました。ありがとうございます。


最近読んだものをメモっておこうと思います。


●『軽蔑』中上健次


映画化でも話題になってる作品。
歌舞伎町のトップレスバーの踊り子、真知子。
彼女を連れさらうようにして故郷に帰るカズさん。


真知子は何度も何度も繰り返す。
“相思相愛の男と女、五分と五分”
恋愛だったらいい。
でも結婚でそれを求めるのはきっときっとつらいことのほうが多い。
ふたりになんてしてくれないから。
男と女がいっしょになること、それだけじゃないから。


田舎で生まれた私はカズさんの気持ちがすごくわかる。
そして、真知子の気持ちもすごくわかる。
いつか真知子になれると思っていたのだ。なりたいと思っていたのだ。
真知子のような生き方に強く強く憧れを感じるのだ。
憧れとはなれないとわかっているからこそ焦がれてしまうものなのだ。


好きだという気持ちだけではいっしょにいられない、むしろ好きだという気持ちが壊していくふたりの様、いやふたりだけの問題にはさせてくれない周囲の言動に胸が痛くなりながらも愛とはこういうものだと強く感じた。



●『奇跡』岡本敏子


岡本太郎氏のパートナー岡本敏子さんの小説。
“結婚”というスタイルを嫌った太郎氏の養女であり、秘書だったことは有名。

以前、友人に「あのふたり、絶対すげぇエロいいいセックスしてるよ」って言ったら「そういう関係じゃないでしょ、あのふたりは」と呆れられたがやっぱり私の思った通りじゃないか。
直接、ふたりのことを描いているわけではないけれど、これはもう、ねぇ・・・
敏子さんは「セックス場面はすべて本当なのよ」と言ったそうですし・・・


すべてを書ききったわけじゃないところが想像力をかきたてられて憎い。
あんなこともこんなこともしたんだろうなと思わせる。


こんなふうに愛し合えたらと思える。
こんなふうに相手を思えたらと、相手に思われたらと。

ますますこのふたりが好きになった。
太郎の作品はやはり彼ひとりでは生まれなかったはずだ。




もっと書こうと思ったけどまたいずれ・・・

2 件のコメント:

  1. 西瓜、よく熟れていて、うまそうだね。

    中上健次さんは、最近、話題になってましたね。
    芥川賞受賞作の「岬」しか読んだことがありませんし、あまり覚えてません。

    >太郎の作品はやはり彼ひとりでは生まれなかったはずだ。
    あなたの感想を読んで、これはそうだろうと思えたし、「芸術は爆発だ」と言ってたような気がしますが、愛してた想いの発露だったのかもという気がしました。

    私を離さないで、の感想を聞きたいですね。書きにくいと言ってたし、表現力を付けたいとも言ってましたね。よい機会だと思いますが、どうでしょう?

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  2. >PC_OTAさんへ


    おいしくいただきました。まだあるー。


    中上健次さんは「軽蔑」が初めてなのですが私にとってはなかなかがしっと心に来る作品でした。
    重ね合わせてしまう部分が多かったです。


    敏子さんは瀬戸内寂聴さんにこの作品を託したらしいのですが寂聴さんが「あなたと太郎さんの話でしょ?実名で書いたら?」と言い、「そうね。そうするわ」と言ったそうです。
    実現することなく敏子さんは亡くなってしまいましたが是非とも読みたかったです。


    わたしを離さないでも書こうと思ってたんですけどね、お風呂入れコールに負けてしまいましたw
    でもなんだかハードル上げられちゃったなぁ・・・

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